【台東区】田原町駅にあるちょっとレアなもの。1927年の開設当時から残る貴重なモンです。
渋谷から浅草を繋ぐ銀座線。終点浅草駅の一つ手前にある田原町駅。この駅には1927年に田原町駅が開設された当時の貴重なモンが残っています。そのモンとは…。
ホームの壁上部に飾られているレリーフ状の紋のこと。この紋は1927年田原町駅が開設された当時に設置された、歌舞伎、新派等花形役者たちの家紋なんです。東京で一番賑わっていた浅草への玄関口として趣を添えるため、六区へ向かう観光客の目を楽ませるためのものだったということです。
四つ平角に筒守の紋。歌舞伎の世界だけでなく、後年は芝居やテレビなどで活躍した中村芝鶴の家紋です。
こちらは柳蛙。かつてあった新国劇の紋です。
こちらは揚羽蝶の紋。鬼平犯科帳の長谷川平蔵役で有名な中村吉右衛門の家紋です。田原町の駅構内には至るところにこのような紋があり、見ているだけでも楽しいです。これらの紋章は1984年に駅改修がなされた際、上から化粧パネルで覆われて見る事ができなくなっていたものを、近年の駅改修によってホームから見られるようにしたということです。
田原町駅が通っている上野と浅草を結ぶ2.2kmの地下鉄は、東洋初の地下鉄道として自動ドアや自動列車停止装置を備えるなど、すべてが最新ずくめでした。開設当時、最新の設備にワクワクしながら好きな歌舞伎役者の家紋を探したりして駅構内を歩いた人たちがいたのかもしれませんね。田原町駅に降りることがありましたら、是非飾られている紋を楽しまれてはいかがでしょうか。
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